植田 和男 編著『世界金融・経済危機の全貌:原因・波及・政策対応』慶応義塾大学出版会,第1章「サブプライム危機の深層と米国金融システムが抱える諸問題」.
http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766417753/
Saturday, October 23, 2010
Wednesday, October 13, 2010
日経のノーベル経済学賞の解説記事
「ダイヤモンド教授が理論の基礎を作り、それをモルテンセン教授とピサリデス教授が労働市場に応用した」とある.本当か?
私の理解では,サーチ理論の一番最初はスティグラー(1982年にノーベル賞).今回受賞の三人の中で,もっとも初期から貢献しているのはMortensenのはずである.Diamondは,1970年代の終わりにMaskinと書いた一連の論文によって,この分野に参入し,80年代初めに書いたマクロ経済学へのインプリケーションについての一連の論文と,MIT Pressから出版したモノグラフで,この分野の第一人者とみなされるようになったと記憶している.
私の理解では,サーチ理論の一番最初はスティグラー(1982年にノーベル賞).今回受賞の三人の中で,もっとも初期から貢献しているのはMortensenのはずである.Diamondは,1970年代の終わりにMaskinと書いた一連の論文によって,この分野に参入し,80年代初めに書いたマクロ経済学へのインプリケーションについての一連の論文と,MIT Pressから出版したモノグラフで,この分野の第一人者とみなされるようになったと記憶している.
Tuesday, October 12, 2010
ザック・ジャパン第2弾: 日韓戦
本田・松井は,まあ特別良いというほどでもないがいつも通り.長谷部・長友は,このチームの汗かき役としてなくてはならない感じになってきた.
香川は,今日の試合に関しては少しボールに足がついていない感じ.内田は,攻撃の時は良いんだけど,守備に回った時に(特に長友との対比で)プレーが軽い感じが拭えない.
前田は普段を見てないので何とも言えないが,ポストプレーは他のFWよりは一枚上のような気がするが,点取り屋としてはちょっと物足りない.FWは結局,岡崎と前田でしばらく様子を見ることになるのだろうか?個人的には,森本はいくら待ってもブレークしないような気がしている.
遠藤・中村憲剛はオシム・岡田時代の中心選手ではあるが,二人とも今後の伸びしろがあるという年齢でないだけに,彼らに取って代わるような若手の台頭を期待したい.逆にCBの二人は,中澤がもう結構な年齢だし,このままスタメンに定着できるように頑張って欲しい.
香川は,今日の試合に関しては少しボールに足がついていない感じ.内田は,攻撃の時は良いんだけど,守備に回った時に(特に長友との対比で)プレーが軽い感じが拭えない.
前田は普段を見てないので何とも言えないが,ポストプレーは他のFWよりは一枚上のような気がするが,点取り屋としてはちょっと物足りない.FWは結局,岡崎と前田でしばらく様子を見ることになるのだろうか?個人的には,森本はいくら待ってもブレークしないような気がしている.
遠藤・中村憲剛はオシム・岡田時代の中心選手ではあるが,二人とも今後の伸びしろがあるという年齢でないだけに,彼らに取って代わるような若手の台頭を期待したい.逆にCBの二人は,中澤がもう結構な年齢だし,このままスタメンに定着できるように頑張って欲しい.
Monday, October 11, 2010
今年のノーベル賞は
Peter Diamond 達に与えられた.
http://nobelprize.org/nobel_prizes/economics/laureates/2010/
公共経済学等で他にも膨大な業績があるにもかかわらずサーチ理論で一括りにされてしまうのは,ちょっとDiamondが過小評価になってしまうきらいはあるが,極めてオーソドックスかつ妥当な選考結果であると思う.他の二人については,Pissaridesは正直なところ評価できるだけの知見を持ち合わせていないが,Mortensenは極めて妥当だと思う.サーチ理論に限定するなら,三人の中でもMortensenの貢献が一番大きいだろう.
まあ,世界金融危機に始まった現実経済の混乱が一段落しない限りマクロ経済学者,特に財政金融政策関係の研究者(BarroとかJohn Taylorとか)がもらうのは難しいだろう.ファイナンスはそのさらに先.また,逆に行動経済学の研究者に与えるというのも,いまのこの状況では,政治的というのとはちょっと違うだろうが,ちょっとあざとい感じがして見送られたのかもしれない.
http://nobelprize.org/nobel_prizes/economics/laureates/2010/
公共経済学等で他にも膨大な業績があるにもかかわらずサーチ理論で一括りにされてしまうのは,ちょっとDiamondが過小評価になってしまうきらいはあるが,極めてオーソドックスかつ妥当な選考結果であると思う.他の二人については,Pissaridesは正直なところ評価できるだけの知見を持ち合わせていないが,Mortensenは極めて妥当だと思う.サーチ理論に限定するなら,三人の中でもMortensenの貢献が一番大きいだろう.
まあ,世界金融危機に始まった現実経済の混乱が一段落しない限りマクロ経済学者,特に財政金融政策関係の研究者(BarroとかJohn Taylorとか)がもらうのは難しいだろう.ファイナンスはそのさらに先.また,逆に行動経済学の研究者に与えるというのも,いまのこの状況では,政治的というのとはちょっと違うだろうが,ちょっとあざとい感じがして見送られたのかもしれない.
Friday, October 08, 2010
Sunday, October 03, 2010
オバマ政権の経済政策
ちょっと前にサマーズがNEC委員長を辞しており、前後してローマーもCEA委員長を、オーザグがOMB長官を辞めること表明している。そういう意味ではオバマ政権の経済政策は転換点を向かえつつあるのだが、辞める人間の人事自体は、米国の大学のon leaveの期間は通常二年間なので、終身雇用権失っても良いというのでない限りさほど驚くべき話ではない。特にサマーズに関しては、バーナンキのかわりにFED議長にでもなっていたら話は別だろうが、彼の自尊心(エゴとも言う)を満たせるポジションは政権内に無かったので、今さら(学長を首になった)大学に戻ってどうするんだという話もあるが、まあ十分予想された話ではある。
さて、彼らが去った後の米国のマクロ経済政策はどのような方向に向かうのだろうか?今の米国の不況をオバマ政権の経済政策のせいにするのは、客観的に見て酷であり、そのこと自体を批判する気はないが、クリントン政権との対比で言えば、大統領本人の手際?の悪さも目立つ。民主党でありながら、実業界と良く言えば極めて良好な関係にあった、悪く言えばズブズブの関係にあったクリントンと異なり、オバマは良く言えば清廉潔白だが、悪く言えば融通がきかな過ぎる。米国が資本主義国家である限り、所詮、企業と全面対決したまま経済運営ができる訳もない。結局、ここに来てオバマ政権も大きな譲歩を余儀なくされつつある。今になって格好の悪い方向転換をする位なら、最初から突っ張るなよ、という話で、中国との領土問題のゴタゴタで後から腰砕けになった、どこかの国の政権と似たようなものである。中間選挙で負けるのは避けられないだろうが、勝負はその後で、ここで(クリントンのように)上手くオバマが立ち回れないようなら、米国の先行きもかなり怪しくなってくるだろう。サマーズ達の後任人事も、その様な大きな枠組みの中で見ていくべき問題である。
さて、彼らが去った後の米国のマクロ経済政策はどのような方向に向かうのだろうか?今の米国の不況をオバマ政権の経済政策のせいにするのは、客観的に見て酷であり、そのこと自体を批判する気はないが、クリントン政権との対比で言えば、大統領本人の手際?の悪さも目立つ。民主党でありながら、実業界と良く言えば極めて良好な関係にあった、悪く言えばズブズブの関係にあったクリントンと異なり、オバマは良く言えば清廉潔白だが、悪く言えば融通がきかな過ぎる。米国が資本主義国家である限り、所詮、企業と全面対決したまま経済運営ができる訳もない。結局、ここに来てオバマ政権も大きな譲歩を余儀なくされつつある。今になって格好の悪い方向転換をする位なら、最初から突っ張るなよ、という話で、中国との領土問題のゴタゴタで後から腰砕けになった、どこかの国の政権と似たようなものである。中間選挙で負けるのは避けられないだろうが、勝負はその後で、ここで(クリントンのように)上手くオバマが立ち回れないようなら、米国の先行きもかなり怪しくなってくるだろう。サマーズ達の後任人事も、その様な大きな枠組みの中で見ていくべき問題である。
Saturday, October 02, 2010
スーツの直し
去年から今年にかけて、かなり痩せたため、昔作ったスーツが緩くなって特にズボンが履けたものではなくなってしまったので、久し振りに(一年半?)にテーラーに顔を出した。ただのウェスト詰めなのだが、あまりに大きな直しなので、途中で一度様子見に合わせに来てくれということで、かなりの大事になってしまった。クールビズが終わって、一番貫禄がついていた頃に買った、持っている唯一のイタリア系のスーツを来て職場に行ったら、これがまたひどい。15分に一回くらいの割合で、一日中ズボンの裾を踏みつけていた。しょうがないので、週末にサスペンダーでも買いにいくか。しかしやはりスーツの場合は、何といってもサイジングが肝だねえ。
Tuesday, August 31, 2010
ザッケローニが日本代表監督に就任
ザック・ジャパンですか.
当初の方針とは,かなりずれたような気がするが,そもそも人探しの責任者の原の方針・考え方も十分訳が分からなかったので,これはこれで善しとしよう.イタリア人が,日本のチームを指導するとどういうことが起こるのか,多少不安はあるが,楽しみであるという期待感の方が大きい.
当初の方針とは,かなりずれたような気がするが,そもそも人探しの責任者の原の方針・考え方も十分訳が分からなかったので,これはこれで善しとしよう.イタリア人が,日本のチームを指導するとどういうことが起こるのか,多少不安はあるが,楽しみであるという期待感の方が大きい.
Tuesday, August 17, 2010
Wednesday, August 04, 2010
世界金融危機後のマクロ経済学
どうなるかは,あと2,3年経ってみないと分からない.ただリーマン・ショック前に幅をきかせていた,いわゆるDSGE+New Keynsianのコンセンサスが,所詮great moderationの副産物に過ぎなかったことは,今となっては明らかであろう.Financial frictionを組み込んだモデルは90年代初期からあったにも関わらず,さらに現実の米国金融システムが問題を抱えていることは明らかであったにも関わらず,2000年代は主に実物経済のみに焦点をあてたDSGEモデルの不毛な発展?が繰り広げられていた.アカデミックな研究が,数量的な意味で現実経済を上手く説明できなければならないという必然性はないのだが,DSGEの場合,それを売り物にしていただけ罪は重い。具体例としては,オバマ政権の景気刺激策の評価に関する,以下のFinancial Timesの記事をどうぞ.
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4082
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4082
Wednesday, July 14, 2010
ファンマルバイクの賭け
奇妙なところのあるW杯だった.前回の決勝進出チームがともにグループ・リーグで消え,ブラジルも早々に自滅.ドイツはバルサ的な美しいサッカーを志向し,オランダは一昔前のドイツ的なフィジカル・サッカーで優勝を目指し,スペインのみが(ユーロの時ほどのクォリティは見られなかったが)淡々とスペイン的なサッカーをやっていた.
とはいえ,オランダ監督のファンマルバイクの立場は分かりやすい。現人神であるクライフはさておき,オランダ人の世界的指導者としてはファンハール,ヒディンク,それにせいぜいアドフォカートがいる位である。ファンハール(アヤックス)もヒディンク(PSV)もクラブでヨーロッパを制しているが,ファンマルバイクは小野がいたときのフェイエノールトでUEFA杯を獲っただけで,オランダリーグ優勝すらない.もしW杯優勝監督になれば,一気にファンハール,ヒディンクとの立場は逆転するはずだった訳で,ファンマルバイクにとって一世一代のチャンスであったことは間違いない.
とは言え,選手の絶対的な質はファンハールやヒディンクがオランダ代表を率いたときよりも明らかに下であり,それがあのような極めてオランダらしからぬ,美しくないチーム戦略につながった.それでも勝てば官軍だっただろうが,決勝戦のオランダは結局「美しくない敗者」となってしまった.とは言え,他のやり方ではトーナメントのもっと早い段階で消えていただろうが.
そういう訳で,ファンマルバイクは人生を掛けた賭けに敗れた.W杯後の彼の評価は,いわば1.5流のモウリーニョといったところで,スペインやプレミアのトップクラブから御声が掛かるとは思えない.とはいえ彼に同情する気にもならないのだが.
とはいえ,オランダ監督のファンマルバイクの立場は分かりやすい。現人神であるクライフはさておき,オランダ人の世界的指導者としてはファンハール,ヒディンク,それにせいぜいアドフォカートがいる位である。ファンハール(アヤックス)もヒディンク(PSV)もクラブでヨーロッパを制しているが,ファンマルバイクは小野がいたときのフェイエノールトでUEFA杯を獲っただけで,オランダリーグ優勝すらない.もしW杯優勝監督になれば,一気にファンハール,ヒディンクとの立場は逆転するはずだった訳で,ファンマルバイクにとって一世一代のチャンスであったことは間違いない.
とは言え,選手の絶対的な質はファンハールやヒディンクがオランダ代表を率いたときよりも明らかに下であり,それがあのような極めてオランダらしからぬ,美しくないチーム戦略につながった.それでも勝てば官軍だっただろうが,決勝戦のオランダは結局「美しくない敗者」となってしまった.とは言え,他のやり方ではトーナメントのもっと早い段階で消えていただろうが.
そういう訳で,ファンマルバイクは人生を掛けた賭けに敗れた.W杯後の彼の評価は,いわば1.5流のモウリーニョといったところで,スペインやプレミアのトップクラブから御声が掛かるとは思えない.とはいえ彼に同情する気にもならないのだが.
Tuesday, July 13, 2010
2010W杯ベスト・イレブン my choice
GK カシージャス(スペイン)
DF マイコン(ブラジル); ピケ,プジョル(スペイン); ラーム(ドイツ)
MF シャビ(スペイン); スナイデル(オランダ); シュバインシュタイガー,トマス・ミュラー(ドイツ)
FW ビジャ(スペイン); フォルラン(ウルグアイ)
ベストゴール: ルイス・スアレス(ウルグアイ) 対韓国(後半35分)
ベストマッチ: 日本 vs デンマーク
DF マイコン(ブラジル); ピケ,プジョル(スペイン); ラーム(ドイツ)
MF シャビ(スペイン); スナイデル(オランダ); シュバインシュタイガー,トマス・ミュラー(ドイツ)
FW ビジャ(スペイン); フォルラン(ウルグアイ)
ベストゴール: ルイス・スアレス(ウルグアイ) 対韓国(後半35分)
ベストマッチ: 日本 vs デンマーク
Monday, July 12, 2010
決勝のMan of the Matchは
カシージャスだろう.大会MVPはやはりシャビか.
オランダは頑張ったと思うが,このチームはW杯で優勝すべきチームではなかったと思う.ロッベンはオーフェルマウスより上だろうが,それ以外はほぼすべてのポジションで98年のオランダの方が選手の質は上だった(ベルカンプ,ファンデルサール,デブール兄弟,セードルフ,ダーヴィッツ,スタム...).
ああもう6時だ...。
オランダは頑張ったと思うが,このチームはW杯で優勝すべきチームではなかったと思う.ロッベンはオーフェルマウスより上だろうが,それ以外はほぼすべてのポジションで98年のオランダの方が選手の質は上だった(ベルカンプ,ファンデルサール,デブール兄弟,セードルフ,ダーヴィッツ,スタム...).
ああもう6時だ...。
Thursday, July 08, 2010
ドイツ vs スペイン
予想通りスペインが回してドイツが受けるという展開で,正直ドイツの方が6:4で有利かと思っていたが,結果として先制点がスペインに入った時点で,もう一度追いつくだけの余力はなかった。最初に受けに回ったことが,逆にスペインに調子を取り戻させ,そこでスペインが攻め急がずに辛抱強く大人のサッカーをしたことで,ドイツは思った以上に消耗してしまった。スペインサッカーがここにきてエンジン全開という見方もできるし,なぜドイツは(昔のドイツのように)試合を壊してでも勝ちに固執しなかったのかという気がしなくもない。
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