Sunday, November 30, 2014
買われるが読まれない本
Kindleでダウンロードした本の最後にマーカーを引いた(ハイライトした)ページのデータというのがあるそうで,Ellenbergという数学者はこれをHawking indexと呼んで「みんな買って本棚に置いておくが,ほとんど読んでない本」の尺度として使っている.無論,ベンチマークは『ホーキング,宇宙を語る』.WSJの記事によると,経済学ではカーネンマンの『ファスト&スロー』ですら『ホーキング,宇宙を語る』と同じレベル(本全体の6.8%).もうすぐ翻訳が出るPiketteyの『21世紀の資本』に至っては,ホーキングをはるかに下回るぶっちぎりの最下位(全体の2.4%!).「Pickettyが流行っているらしいから買わなきゃ」と思っている人は,とりあえずエコノミスト誌(今年の8/19号)の深尾先生・森口先生の論説を読んで見てからにしてはどうでしょうか.
http://online.wsj.com/articles/the-summers-most-unread-book-is-1404417569
Tuesday, November 11, 2014
黒田バズーカ#2:その2
ついでにNYの証券会社にいる友人(フランス人)に「Kuroda Bazooka#2」は,Wall streetでどういう受け取られ方をしているんだとメールしたら,Let me look into itと言ってからしばらくして「みんなあんまり関心ない」という答えが返ってきた。彼らの大半は中間選挙の行方に気を取られていて,ドル高(円安ではない)の進行は,QEからの脱出と米国景気の相対的な好調さの自然な反映だという認識らしい。要するに日本で騒いでいるほど,海外では円安に関心を持たれている訳ではないってことですね。確かに他の通貨の対ドルレートを見ると,円安というよりドル高だしね。
黒田バズーカ#2と実質実効為替レート
定期健診の際に打った麻酔が効きすぎてまったく仕事にならなかったので,先週の金曜の午後,家でグテグテしながら直近の円安進行後の実質実効為替レートの水準を計算してみた。かなり大雑把な計算だが,とりあえず9月時点での実質実効レートに,その後の名目の円ドルレートの変化率をぶっかけるとこのグラフのようになる。黒田バズーカ#2直前の実質実効レートは,ほぼプラザ合意直前およびリーマン直前の水準で,バズーカ発射後は1982,83年頃のFrankelがdazzling dollarと呼んだ超ドル高の水準くらいである。これを見ると,国内インフレ率に大きな変化がない限り,短期的には118円くらいまでは行くかもしれないが,120円以上の超円安が発生するとはあまり思えない。
Tuesday, October 07, 2014
アベノミクス再考
8月の初めに発表した、外人さん向けのアベノミクスの解説を論文(エッセイ?)にした原稿を、主催者に提出した。自分ではニュートラルなつもりなのだが、米国でアベノミクスの話をすると、お前はなぜそんなに悲観的なんだという顔をされ、逆に日本では自分の考えていることを丸出しにすると、かなりの楽観主義者だとみなされる傾向にある。
で、2ヶ月前の発表から原稿の完成までに、景気に関してはかなりネガティブなニュースが続いたので、以下はそれに関する雑感:
1.「消費増税」というけれど、1989年の消費税導入は所得税の恒久減税とワンセット、97年の3%から5%への税率引上げでは所得減税が先行し、景気が回復するのを待ってやっと引き上げたという経緯がある。つまりここまでは、日本の税制が直接税(所得税)にウェイトを置いたシステムから、間接税(消費税)にウェイトを置いたシステムに移行していくプロセスに過ぎなかった。今回は、事前に景気対策で点滴を打っておいたとはいえ、家計にとってのネットの恒久的な増税の大きさでは89年・97年を大きく上回っているはず。私なんか、よくこの程度の消費の落ち込みでおさまっているよな、と思うんですが、みなさんどういう物差しで話をしているんでしょうか?
2.消費税引上げを1年先延ばししたとして、何が起こるか? 将来への負担の先送りとか言う前に、マーケットで何が起こるか考えた方が良いと思うのだが。アベノミクスが、特に海外の投資家に高く評価された理由は、単なる緊縮政策austerityでも、単なるオールド・ケインジアンでもなく、「当面の経済成長率を引き上げつつ、長期的には財政再建にコミットする」というバランスを追求したからである。無論、1年先延ばしして劇的に景気回復すればそれもありだろう。しかしダメだったのでもう1年、またもう1年ということになれば、金融市場は安倍政権を見放すだろう。というか、そもそも政府関係者が願っているほどには、マーケットは自民党政権の財政再建へのコミットメントを信用しているはずがないので、景気が悪くなるとすぐ注射をうちたがる古い自民党に首相が引きずられていると感じた途端に、株価は大幅下落し、円安が大きく進行するだろう。消費税引上げの先延ばしを主張している人たちは、「今そこにある」マーケットのリスクをちゃんと分かっているのだろうか?
Monday, July 14, 2014
2014年W杯ベスト11
個人的ベスト11
GK:ノイアー(ドイツ)
DF:ラーム,フンメルス,ボアテング(ドイツ)
MF:クロース(ドイツ),マスチェラーノ(アルゼンチン)
ハメス・ロドリゲス(コロンビア),A.サンチェス(チリ)
FW:ミュラー(ドイツ),メッシ,ディマリア(アルゼンチン)
次点:シュールレ(ドイツ),ロッベン,ブリント(オランダ)
ドイツ vs アルゼンチン 決勝
準決勝が両方とも残念な試合だっただけに,どうなるかと思ったが,ポゼッション=ドイツ vs カウンター=アルゼンチンという組み合わせがはまって,非常に緊張感がある良い試合になった.延長後半になって,最後やはりアルゼンチンの守備がへたってきたところに,シュールレとゲッツェという交代枠で入った若手が決めて,結局は大方の予想どおりの結末になった.
ベストゲーム: ドイツ vs アルゼンチン 決勝
ベストゴール: ファンペルシー オランダ vs スペイン 44分
PS メジャーなスポーツの大会では,大昔はQueenのWe Are the Champions,ここ最近はWhite StripesのSeven Nations Armyが定番だったが,これからしばらくはPharrell WilliamsのHappyがはやるのかしらん?
Sunday, July 13, 2014
移籍情報まとめ
スアレス: リバプール → バルセロナ
A.サンチェス: バルセロナ → アーセナル
ディエゴ・コスタ: A.マドリー → チェルシー
セスク・ファブレガス: バルセロナ → チェルシー
スアレス: リバプール → バルセロナ
A.コール: チェルシー → ローマ
マンジュキッチ: バイエルン → A.マドリー
ブラジル vs オランダ
開始直後にチアゴ・シウバがロッベンを倒し,PKを与えてイエロー.その後,15分ほどでブリントの2点目が入ったところで,もう見る気が失せて,そばにあった「鉄腕バーディー evolution」を読み返していた.さすがに,ドイツ戦と同じ失敗を繰り返されてもねえ.「サッカーの怖さ」とか言われても,こうなってしまうと,やはりブラジルの,特に中盤のタレントが枯渇していたと考えざるを得ない.本当にワールドクラスと言えるのは,ネイマール,チアゴ・シウバと両サイドバック,かろうじてオスカル.ダビド・ルイスはフリーキックは凄いが,CBとしては守備が軽すぎる.ボランチの2人,パウリーニョとルイス・グスタポは,少なくとも今回のW杯では何かが特に優れているとは思えなかった.かつてのドゥンガ,マウロ・シルバ,エメルソン,ジウベルト・シルバといったブラジルの名ボランチと較べたら,いかにも凡庸.アタッカー陣も,ロマーリオ,ロナウド,ロナウジーニョ,リバウドといったレジェンドと比較になるのがネイマールだけで,しかも攻撃の核になるにはいくらなんでも若すぎる.メンバー選びの失敗とか,そう言うレベルの話ではないような気がする.基本的にタレントが足りない.決勝は,まあ普通に考えればドイツでしょう.
Thursday, July 10, 2014
アルゼンチン vs オランダ (3)
普通,ワールドカップは準決勝・準々決勝あたりが,いちばん面白いはずなのだが,今回の準決勝2試合はどちらもなんだかなあという感じ.でもまあ,決勝のドイツ有利は動かないでしょう.
アルゼンチン vs オランダ
準決勝のもう1試合と違い,こちらはなかなかの塩試合.両方とも基本的に恐ろしく守備重視で,攻撃は個人の突破力頼みの一昔前のサッカーという感じ.後半になって多少守備がルーズになり,やっと本格的なパンチの応酬が始まった感じ.
Wednesday, July 09, 2014
Sunday, July 06, 2014
オランダ vs コスタリカ
やはり5時には起きられなくて,目が覚めたらPK戦.GKがクルルに替わってるんですけど? オランダが相当ヘマをしたんだろうとの予想はつくが,ベテラン勢が冷静に決めて,結局オランダの勝ち.つまり,決勝トーナメントに入ってから番狂わせは1試合もなかったということですね.
アルゼンチン vs ベルギー (6)
岡田の解説とダブるが,ベルギーがもう少し早く選手交代して,ギアをトップに入れていたらどうなっていたかわからなかった.とは言え,やはりベルギーはこのレベルで戦うには,チームとしての引き出しが少なすぎるかな.その割にこのゲームではコンビネーションも今ひとつだったし.
個人的にこのW杯のベストチームはドイツだと思うが,いずれにせよドイツ vs ブラジルの勝者が決勝でも勝つ可能性が高いのではないか.
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