Saturday, November 21, 2009

日銀の審議委員に宮尾龍蔵氏

誰が言い出して,最終的にどういう理由でこの人事案になったかは,かなり興味深いものがある.

学者の世界の感覚からすると,ずいぶんと思い切った話であることは確かだ.人物的に文句は無いが,I尾氏が民主党自身に拒否されて以降,我々の業界で下馬評に挙がっていた人達の顔を思い浮かべてみると,かなりの有力候補をすっ飛ばしたことになる.それをポジティブなこととして考えるなら,年齢や序列を無視して,若くて有能な人間を選んだといえる.しかしネガティブに考えると,(1)かなり日銀寄りの人を選んだ,(2)この国の世渡りでは相変わらず,喧嘩をせず他人の悪口を言わないことが重要なのだ,ということになる.

宮尾氏については個人的に良く知っているので,彼の学者としての評価と人物に関しては文句は無い.ぜひこのまま上手く行ってくれることを,節に祈っている.