Saturday, December 28, 2013

『政治の代償』

昨日で大学の行政の仕事は一段落したので、年賀状を書きつつ、しばらく前に買ってあったボブ・ウッドワードの「政治の代償 The Price of Politics」を1/3くらい読む。内容としては、いわゆる「財政の壁」問題を巡るオバマ大統領と野党共和党の間の、うんざりするような抗争(?)のドキュメンタリーである。まあ、おおよそのことは想像がついていたのだが、やはりオバマはそういう人で、オバマ政権というのはそういう根本的な問題を抱えていたのね、というのがよく分かる。清廉潔白で賢く、理想は高いが、頑固で人の言うことを聞かない人(オバマ)と、女たらしだが、同時に人たらしで政治的交渉・韜晦に長けた人(クリントン)、どちらが政治的リーダーとして有能かと言うと、経済問題が最大の政治問題であるような状況ではやはり後者だろう。(無論、オバマが黒人として初めて大統領になったことの歴史的意義は極めて大きいと思うが。)

なお、もう少し分析的な視点から、民主党vs共和党の政治経済学と米国政治の機能不全の問題について知りたいという方は、It's Even Worse Than It Look by Thomas E. Mann and Norman J. Ornsteinという本が優れています。

Wednesday, November 27, 2013

ファイナンス・経済学関係者向けのお知らせ

日本ファイナンス学会の研究観望会では、「ノーベル経済学賞2013年:ファーマ、ハンセン、シラー教授の資産価格の実証分析への貢献」と題した講演会を、来週12月3日(火)の夕方に一橋講堂で開催します。祝迫が露払いとして全体解説を行い、パネリストとして、それぞれ3人の受賞者と関係の深い、大垣昌夫慶應大学教授、久保田敬一中央大学教授、筒井義郎大阪大学教授を迎えます。

学会員以外の方も以下のWebから申し込めます(無料です)ので、みなさまはもちろん、興味のありそうな学生等を御存知でしたら知らせてあげてください:
http://www.nfa-net.jp/seminar_info.html?sid=26

締切は11月29日金です。

Wednesday, October 16, 2013

2013年ノーベル経済学賞: Fama, Hansen, Shiller

NYの証券会社にいるHarvard時代の同級生から、What do you think of the Nobel Prize in economics this year?というメールがあったので、それへの答え:

1. 三人ともノーベル賞に値すると思う。

2. しかしながら今回の賞の与え方は、大陸ヨーロッパの連中の、経済学とファイナンス業界における米国支配に対する、深遠な陰謀(?)という気がしなくもない。ノーベル賞委員会は、どこかの時点でFamaとHansenにあげなければならないとは思っていたのだろうが、同時に彼らが新古典派ファイナンスとハイテク数量ファイナンスが嫌いなことは容易に想像できる。(彼らは過去にもPrescottをKydlandと共同受賞にし、しかも受賞理由ではrules vs discretionの研究に焦点をあてることで、かなり意図的にRBCを軽視するように仕向けたと思う)。
 Shillerは確かに尊敬するけれど、他の2人の功績がShiller以下ということは決してない。しかしこの3人を並べてしまえば、一番分かりやすいのはShillerなので、メディアのスポットライトは彼に集中するだろう。それによって、一般の人々がFamaとHansenの業績の重要性を軽視する/理解する機会を逸するようなことになれば、非常に嘆かわしいことだ。しかし実際、日本での報道のされ方はそうなりつつある気がする。

もし私が勝手に選ぶことができたのであれば、Short listは以下のようになる:

1. Gene Fama and Steve Ross (perhaps add Mike Jensen) for their contributions in neoclassical finance.

2/3. Lars Hansen for his contributions to econometric methodology and financial econometrics.

2/3. Doug Diamond for his contributions in economics of banking.

4/5. Bob Shiller and Richard Thaler for their contributions in behavioral economics and behavioral finance.

4/5. Sanford Grossman and Pete Kyle for their contributions in analyses of financial markets with asymmetric information and market microstructure.

* もし一つの業績に対して与えられるという、自然科学の賞の与え方を踏襲するなら、Harrison and Krepsも含めるべきだろう。
* Duffie, Campbell, Shleiferといった人々は、あと10年・15年待っても良いだろう。

Wednesday, September 25, 2013

キングオブコント2013

個人的には天竺鼠が一番面白かったが,まあ優勝はかもめんたるでも構わないかな。いずれにせよ,去年のバイきんぐの方が圧倒的に良かったが。逆に,鬼々島がなぜ高得点だったのかは解せない。

Sunday, August 18, 2013

Things about Jazz

1. 山中千尋「ジャズのある風景」
かなり面白かった。ただ、ある程度聞き込んでいて、JAZZの歴史や様々なアーティスト(Paul Belyが誰で、ミュージック・コンクレートが何かとか)、またNYの街を知っている人でないと、面白さは半分くらいしか伝わらないかも知れない。

2. 週末、妻と一緒にBNへTerence Blanchardのライブを聴きに行く。CDは持っているがライブは初めてで、もの凄く好きなミュージシャンという訳ではなかったので、そこまで期待していた訳ではなかったのだが、始まってみたら恐ろしく良かった。やはりJAZZは、ライブを聴かないと本当の良さが分からない部分がどうしてもある。とにかくバンドメンバー全員がテクニックに秀でていて、なおかつそれぞれのキャラクターも際立っている(例外はベーシストで、21歳でジュリアードを卒業したてというのだから仕方ないが、それでも技術は恐ろしく確か)。あとで気づいたが、ピアノは今年の2月のNY出張の際にVillage Vanguardでトリオの演奏を聴いていて、それも結構良かった記憶がある。バンドのCDはこちら

Friday, August 02, 2013

Transfer Talk

ヴェンゲルが決まりかけていたイグアインを見送ってまで、スアレスに固執するのは意外だった。コンフェデで良かったし、バイエルンで余ってみたいだから、ルイス・グスタポを取ったらどうか?ところでドルトムントのフンメルスがバルサに行く話はどうなったの?

東アジアカップ:備忘録

とりあえずトップチームで使えそうなのは、柿谷◎、山口蛍○、豊田○、栗原○。あと川島が最近あまり(結構?)良くないので、キーパーは結構期待していたんだが、あまり強い印象を残した選手はいなかった。もう楢崎に帰ってきてもらったら?

Monday, July 22, 2013

The last music I downloaded

日米歌姫競演

Janelle Monáe - Tightrope (feat. Big Boi)
ウェリントンへの出張の帰りのNZ航空の機内でmusic videoを見てから、はまってしまった。

きゃりーぱみゅぱみゅ - にんじゃりばんばん & インベーダーインベーダー
こちらはもう定番か?

でもどちらも、アルバム全部downloadするところまではいかないんだよな...。

東アジア杯 日本 vs 中国

選挙速報は見る気も起きなかったので全部見てしまったが、うーんなんだか本当にドタバタした試合だった。まあ3-4日前に全員が集まった急造チームじゃしょうがないが、とにかく守備はもう少しどうにかならなかったのか。まあ気候も審判も、日本に味方しなかったことは確かでしょうが。

柿谷・工藤・高萩・金髪の方のボランチ(山口?)は、A代表レギュラー組の中でもう一回見てみたい。とはいえ、前の方は今のA代表のレギュラーの中に割り込むのはしんどいでしょうが...。

守備陣は...別に吉田麻也・今野をそんなにむちゃくちゃ高く買っている訳ではないんだが、昨日の槙野・栗原じゃどうにもならんよな。

Monday, June 24, 2013

Will there be a crisis in JGB market?

I was preparing a graph of recent long-term interest rate movements for my conference presentation in NZ. So I picked up the episodes of the sharp increase in the long-term interest rates in recent years. The following numbers and the picture of long-term Japanese government bond (JGB) rates are based on the Nikkei JGB index for seven to eleven year maturities:

- 0.550% in six days from Nov to Dec 1998
- 0.234% in seven days in June 2003 (so called “VAR shock”)
- 0.685% in 8 days in August 2003
- 0.388% for 14 days in April 2008

The interest rate surge in last month, May 2013, was 0.290% in six days or 0.353% in 10 days. Therefore, it was not particularly large as a rise in one week. The rise in April 2008 was even larger for the change over two week period. Given the fact that the long-term JGB rate had gone down for nearly 0.3% in the first three months of 2013, there is no surprising at all to see the increase of this magnitude in the long-term JGB yield.

Fussing about a potential crisis in JGB market in current market environment is ridiculous, but that is exactly some media and pseudo economists on web are doing right now. Japanese government and the Bank of Japan also reacted too seriously to all those nonsense by making rather pathetic comments such that “we are committed to keep the interest rate low and stable.” They should have instead said “We don’t worry. Within the expected range.” Things has becomes unnecessarily complicated because authorities reacted unnecessarily nervously.

Tuesday, June 18, 2013

ドバイ妻?

テレビを見ていたら、倉沢淳美(わらべ)が結婚してドバイ在住? どこぞの御曹司と結婚して名古屋に住んでいるのではなかったのか? 離婚したのか?と思ってよく考えたら、それは斉藤満喜子(うしろ髪ひかれ隊)だった。そういう私は、当時は生稲晃子派。

Austerity

Austerity.最近、経済関係の英語の文献(学術雑誌ではない)でよく見るようになった単語である。直訳すれば「厳格」「簡素」「緊縮経済」となるが、ニュアンス的には「厳格主義」「清貧主義」「我慢主義」とでもいったところだろうか。英国のCameron首相あたりがよく使っていて、思想的なバックボーンとしては経済学者で言えばHayekあたりだろう。 Milton Friedmanのような楽天的な自由主義とは若干異なっている。

Sunday, June 16, 2013

コンフェデ ブラジル戦(続きの続き)

しかしみなさん、今回の敗戦に関しては辛口ですね。試合は見てないけど、今回のブラジルは直前にフランスを同じ3ー0のスコアで破っている訳で、W杯まであと一年、問題点をいま炙り出せたという意味では、得るものは大きかったのではないでしょうか? だいたい相手がブラジル・イタリア・メキシコなんて、W杯でもあまり可能性のない厳しい予選グループで、客観的には1分2敗というのが妥当な予想ではないかと。

コンフェデ ブラジル戦(続き)

日本チームは今回、移動してすぐだったので、やはり数名はコンディション的に厳しかったような気がする(遠藤、長友、途中から本田も)。1点目はネイマールを褒めるしかないし、3点目は前掛かりで行っていた試合最後のカウンターだったので、まあ責めるのは酷かもしれない。だが2点目は川島がセーブできたのでは? まあザック自身が、コンフェデのあとは仕切り直しだと行っているので、しばらく様子を見ましょう。

コンフェデ ブラジル戦

不調だったはずなのに、いきなりネイマール。まあこれは相手を褒めるしかないかと...。

Monday, June 10, 2013

ルーニーが2度目の植毛 9時間の“大手術”と英紙

なぜそこまでの選手が、そこまで毛髪に拘るのか? というか、マンU出るのか出ないのか決める方が重要だろうが. まあ、結局残るんだと思いますが...

Wednesday, June 05, 2013

W杯最終予選オーストラリア戦

もう少し早く点をとって決めてしまえば楽だったのにと思う半面、相手が相手なので、負けずにW杯行きが決まっただけでも良しとすべきなのかもしれない.栗原を入れて長友を前に上げた交代は、監督の意図は良く分かるし、選手もちゃんと分かっているのだろうがのだが、あれをやるとだいたい日本代表は下手をこくと相場が決まっている.とは言え、セオリーとしてはザックの采配は間違っていないので、あそこで上手く・素早く調整しきれないというのは、現在の日本代表の成熟がまだ足りないということかもしれない。

それと幾らなんでもメンバーが固定し過ぎのきらいはあるので、特にFW前田・MF遠藤のところで、二人の地位を脅かすような存在が出てきて欲しい.

ところで解説を何となく聞いていると、松木とゴンちゃんの区別がつかん.まあちゃんと聞くと、まともなことを言っているのはゴンの方なのだが.

Sunday, June 02, 2013

債券価格と金利

実務家・研究者にとってはあたりまえのことだが、国債の価格と金利は常に逆方向に動く.しかし金融に興味のない一般の人達や、経済学部でも学部の1・2年生にとってはこのことは自明とは言えないので、注意深く説明する必要がある.以下のハフィントン・ポストの記事はそれを丁寧にやろうとして、結果として逆に話をややこしくしてしまっている:

アベノミクスの副作用で住宅ローン金利が上昇?日銀の質的・量的緩和が原因か
"これらの政策により、日銀が国債を買い入れる→市中に出回る国債の量が減る→国債の価格が上がる→国債の利率は変わらないので国債利回りが悪くなる→金利が下がるというふうになるだろうということが予想されていた。"
"日銀の思惑とは逆に、国債を売る→国債が出まわるため国債の価格が下がる→国債の利率は変わらないので国債利回りが上がる→そのため、金利も上がるという動きになった。"

まず割引債(ゼロクーポン債)を想定して議論をすればいいので、「国債の利率は変わらないので...」というくだりは説明を不必要にややこしくしているだけである.加えて、もしあえてこの文章を入れるなら、まず「利率」と「利回り」の違いを説明しておかなければならない.また日銀が「国債価格を上げるため=金利を下げるため」に、国債の買い入れを行っているのは自明のことである。したがって本当に説明しなければならないのは、(1)定義から債券価格と金利(利回り)が常に逆に動くことと、(2)あえて言えば、金融資産に対する需給の関係から「日銀が国債買い入れを増やすと同じ値段なら民間部門への供給が不足するので、国債価格は上昇せざるを得ない」という点であろう.それ以外の部分は特に問題のない記事だったのだが、上記の解説部分だけが妙に引っかかったので、少しコメントしてみました。

Tuesday, May 28, 2013

中央線での移動

昨日はTiroleの名誉博士号授与式典と記念講演会の後、研究会で夕方から発表するために都心に向かう。念のために1時間以上余裕を見て電車に乗ったのだが、御茶ノ水に着いたところで、四ツ谷駅で後続の電車で人身事故が起きたとのアナウンスが入り、結局、最後は神田まで行って山手線に乗り換えて、最終目的地の有楽町に着いた。まあそれでも研究会開始まで小一時間、十分に時間的余裕はあったのだが、中央線での移動はいつどこでスタックするのか分からないのでまったく困りものである。
幸い今回は、小学生が携帯電話を見ながら歩いていて線路に落ちたが大きな怪我もなかったとニュースで言っていたので、まあ後味が良くないということが無くてよかったけれど。

Thursday, May 09, 2013

マンU ファーガソン退任、後任はモイーズ?

1.モイーズ? ルーニーとの関係は?

2.71歳で引退は、激務であることを考えればまあ妥当だろう。それを考えると、どこぞの国の中銀の総裁と副総裁が、68歳と70歳で就任というのはやっぱりなんだかねえ...。

Saturday, April 20, 2013

Boston Marathon bombings

爆発があったCopley Squareは、Harvrad時代に何度も行ったことある場所だし,その後はAndrew Loの授業をとりに通ったMITで警官が射殺.最後はレッドライン沿いに郊外に向かったWatertownで(まあ地下鉄で逃げた訳ではないでしょうが)銃撃戦で犯人の一人が射殺され,ついさっきもう一人の弟の方も逮捕された模様(重傷).なんか知った場所が次から次へと出てきてびっくりしまくりだったが,最後に警察がtwitterで犯人逮捕をつぶやいたのにも驚いた.

Saturday, April 06, 2013

Obituary: Roger Ebert

From Roger Ebert's Journal
留学中に"Siskel & Ebert"を毎週見てました。彼の個々の映画に対する評価に100%賛成・納得するものではないですが,彼を通じて実にいろんな映画を知ったという意味では,非常に大きな影響を受けた人でした。私の書評のスタイルにも,気づかないところで彼の映画評の影響があるのかもしれません。

Thursday, April 04, 2013

The Next Day

確かに良くできたアルバムなのだが,Scary Monstersやベスト盤ChangesBowieでのDavid Bowieに長い間慣れ親しんできた,心酔してきた人間にとっては,"the greatest comeback album in rock'n'roll history"とか言われると,それはちょっと大袈裟ではないかと。

年代的には,リアルタイムでDavid Bowieに接したのはLet's Danceが最初なのだが,いま振り返ってみるとこのアルバムはシングルの三曲(Let's Dance; China Girl; Modern Love)だけが異様にクオリティが高くて,あとの曲はどうでも良い。というか,どんな曲だったか思いだすことすらできない。その後に続くアルバム二枚は発売直後に買って,どちらにも痛く失望させられたので,結局その後の新譜は一切買わなくなり,70年代のアルバムを一生懸命聞くようになった。Tin Machineもピンと来なかったし。レビューでは,1990年代中盤以降のアルバムはそこそこ評価が高いようなのだが...。

The Next DayはLet's Dance以後ではベストの出来だと思うが,ここまで評価が高いのは,本人の健康問題等によるDavid Bowie的なものの長き不在が,結局いちばん大きく影響しているように思う。まあ自分で選んだ道とは言え,彼のようにスタイルを変化させ続けることをアーティスティックな存在意義の重要な部分としてきた人にとって,年齢を重ねても創造性が衰えていないように聴衆に感じさせるのは困難なことであるのは間違いない。一方,ある時期まではBowieと同じように変化し続けていたが,80年代中盤以降は自分のスタイルを変えなくなり,マンネリを通り越して,いまや一つの伝統芸を確立した感のあるBryan Ferryの方が,アーティストの生き方としては楽かねえ。と言いつつ,自分が新譜を待ちわびるのは実はBryan Ferryの方なのだが。

忘れ物

読んでいたマンガを電車に忘れそうになって,慌てて戻り,目的地で降り損ねた。よりによって読んでいたのが「アザゼルさん」で,しかも名前入りの歯医者の領収書が挟まっていたので危ないところであった。
(という話をブログでで書いて良いのか?)

Friday, March 22, 2013

米国国務長官

少し前の話になるが,私が大学院生時代にマサチューセッツの上院議員だったJohn Kellyが,ヒラリーの後の国務長官になった。どうもAlbright以降の米国の外交トップは,エレガントないかにも外交官ぽい人はならなくなってしまった。政治の問題としてはそれが悪いという訳ではまったくないのだが,Warren ChristopherなんてまさにWell Dressed Manという感じだったので,いかにも米国政治家という感じの垢抜けないKellyだとなんとなく違和感が...。

卒業式の式辞

大学の役職の都合で久々に出たけれど,まあこんなものかなあ.日本の大学文化では,学長の式辞を面白くしろというのが無理か.ちなみにHarvardの今年の卒業式のスピーカーは,Oprah Winfreyだそうです。私が卒業した時はMadeleine Albright.

Argo

観覧車とジェットコースターの面白さを比べるようなもので,ある意味比較しようもないのだが,二年前のアカデミー受賞作の「英国王のスピーチ」に負けず劣らず面白い映画だった。もうDVDが出たようだけど,まだ若干上映中の映画館はあるので,見てない方はBig Screenでぜひ。

Tuesday, March 12, 2013

「国債暴落」?

シンクタンクの活動報告書として、財政危機と日本国債の今後に関する長期的な見通しについてシナリオ分析を行ったものが本の一部として出版されました。

Sunday, February 24, 2013

『リフレはヤバい』

ある御大から、中年のおじさんの用語法では「リフレはよろしくない」であり、今どきのギャルなら「リフレは素晴らしい」になるが、この著者はどっちの意味で用いているのだ?というコメントがあった。

本の中身はさておき、国語的考察だけからでも、後者はほぼ有りえない。若者の用法で賛意を示しているなら、「リフレがヤバい」もしくは「リフレやばい」になるはずである。若者言葉の「×××がヤバい」というのは、反語ではなく大胆な省略であり、元の文章は「×××(に夢中で私)がヤバい(状態)」ということになる。なので、×××は自分が夢中になっている流行や恋愛・崇拝の対象であり、例えば現在の私の状況を言うなら「Angry Birdがヤバイ」ということになる。

本の中身? いや、まだ読んでないので...。

Thursday, January 24, 2013

減額前に駆け込み退職 埼玉の教員100人超

「埼玉県が2月から職員の退職手当を引き下げるのを前に、3月末で定年退職を迎える教員100人以上が1月末での退職を申し出ている」

エコノミストの立場から言えば,こんな事態を引き起こした責任は99%県側にあります。誰かこの知事に「インセンティブ」という言葉の解説をしてあげてください。

Monday, January 21, 2013

New Buys of Old CDs

最近は本当にCDが安くなったので,昨年はいろんなアーティストの古いCDを買ってました。特に素晴らしかったのは:

- David Sylvian, Classic Albums (Brilliant Trees + Secret of the Beehive), EMI.
- 持っていなかった1970年代のSteely DanのAlbum, Can't Buy a Thrill + Katy Lied + Countdown to Ecstacy + Royal Scam, MCA.
- The The, Mind Bomb + Dusk, Sbme Special Mkts.

Favorite Music CDs in 2012

- Jack White, Blunderbuss, Third Man Records
- Brad Mehldau Trio, Ode, Nonesuch
- Robert Glasper, In My Element, Blue Note Records
- Faure: Requiem and Franck: Symphony in D Minor, Philippe Herreweghe + Collegium Vocale + Orchestre des Champs Elysees, Harmonia Mundi Fr.
- 森高千里, The Singles, ワーナーミュージック・ジャパン

次点
- Joni Mitchell, Studio Albums 1968-79, Warner.
- Brad Mehldau Trio, Art of the Trio Recordings: 1996-20, Nonesuch.

Sunday, January 20, 2013

トランスフォーマー(映画)

テレビでやっているけど,いきなり初っ端からオスプレイが出てきている。映画が2007年,オスプレイの配備が2005年だから,まあおかしくはない。つまりオスプレイが本格的に飛行を始めてから,既に7〜8年経っていることになる。いま話題沸騰中(?)のB787は2011年飛行開始。軍用機と旅客機の違いはあるにせよ,これだけ長期間の利用実績がある現在のオスプレイが,そんなにリスクが高い機体かどうか微妙なところである。

事実は小説よりなんとか

年末から新年にかけて,一気に『冷血』を読んだ。久し振りにの高村薫を,まともに読み切ってそれなりの満足感はあったのだが,その前に読んだ『毒婦』のまがまがしさの方が勝ってしまっていて,なんか高村薫が気の毒になってしまった。彼女が素晴らしい小説家であることは間違いないのだが,罪を犯した人間の心の彷徨が常に主題である作家だけに,木嶋佳苗といい,六本木の人違い暴行殺人といい,現実の方でヌエみたいな訳のわからない犯罪者がこれだけ増えてしまうと,小説の中の犯罪者たちがまったくの真人間に見えてくる。

RIETI新春特別コラム2013 (New Year Essay for RIETI's web page)

「対岸の火事」ではなくて「人の振り見て我が振り直せ」

English version: Learn from the Mistakes of Others Instead of Sitting on the Sidelines and Considering them as Someone Else's Problem