Hurwicz,Maskin,Myersonの3人が,メカニズム・デザイン理論の基礎の構築という理由でもらった.今年の受賞者はほとんどノーマークだったらしく,日本の新聞社もかなり慌てていたようである.Hurwiczは年を取り過ぎて時期を逸した感があったし,ゲーム理論系の受賞は最近多いので,後の二人は逆に10年先でも別におかしくなかった.
他の二人は全く面識はないが,Maskinはハーバード時代に1年目のミクロとゲーム理論の授業をとって,向こうは覚えていないだろうが,のこのこ研究室に質問に行ったことも何度かある.ハーバードといえども教授の全員が天才というわけではないのだが,Maskinは間違いなく天才だし,物腰が非常に柔らく学生もとっつきやすい,凄く良い人だった.それが裏目に出たのか,博士論文の審査委員会を作るときに3人目が足りないと,学生にお願いされて引っぱり出され,明らかに専門外の論文の審査に加わったりして,最後はそういう役回りが煩わしくなって,Princetonの研究所に移ったと噂に聞いている.逆に言えばあまりに頭が良すぎて,本当の意味で彼に知的刺激を与えるような学生は,Harvardといえどもそうそう数はいなかったと思う.
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