Wednesday, October 25, 2006

元エンロンCEOに判決(続き)

ホリエモンの逮捕と裁判での検察の方針について,日本では一部に行き過ぎと批判する向きがある.しかし,何はともあれアメリカの株式市場が活況を呈し続け ている背景には,制度の信頼を揺るがしかねない行為に対しては厳罰主義で臨むという,アメリカの規制当局の一貫した方針と,それに対するアメリカ経済界の絶 対的な支持がある.無論,アメリカの規制だって綺麗ごとだけで済んでいないことは明白なのだが,相対的言えばアメリカのマーケットは世界で最も透明な市場 であることは間違いない.あくまで「相対的に」であるが.そしてその背景にあるのは,株式市場というシステムを支えるのは,何よりも投資家の「信頼」であるという認識がある.
 そのような文脈で考えれば,重要なのはライブドアの一件だけを取り出してみた時の責任問題ではない.どうやっ て日本の金融市場が,もっと投資家の信頼を得られるようにするかということであ り,それは単にライブドア事件だけのことではなく,もっと長期的視点から規制当局と民間の両方が真剣に取り組んでいくべき課題である.

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