日銀の独立性というのは,財務省からの独立性だけでなく,永田町からの独立性という意味も強く含んでいるはずなのだが,今回の日銀総裁人事は完全に政争の道具にされてしまっている.
もうひとつ今回のゴタゴタで良く分ったことは,速水総裁と彼が象徴していたガチガチの日銀保守路線に対する,自民党および経済界の拒否反応の強さである.この点に関して言えば,財務官経験者を候補として示唆したことから分かるように,民主党も別に日銀に同情的なわけではない.今後,総裁+副総裁の3人の中で日銀の生え抜きが2人以上を占めるということは,まず当面はあり得ないであろう.従って,白川氏の副総裁が決定してしまった時点で,山口元副総裁の総裁就任の目は事実上無くなっている.
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