前回の阿部のときに比べれば,まったくと言っていいほど驚きはない.福田康夫という政治家の性格というか資質を,ある程度注意深く観察してきた人間なら,極めて納得の行く行動である.だからと言って,その行動を肯定できるというものでもないが.
しかし,自民党以上に際立って酷い体たらくなのはマスコミである.期待通りのことを言ってくれそうな,能天気なおじさん・おばさんを街頭で掴まえて,そのインタビューを国民の声と称し,「無責任」「放り出し」とか言ったキーワードにこじつけておけば,批判の役割を果たしたことになるのか? さらに重症なのは,いろんな新聞・テレビが次期総裁候補の政策的立場を座標軸で分類して見せるのだが,全部どうしようもなく的外れ.政治家なんて,もともとたいして経済が分かって発言している訳ではないのに,それをまた同じように経済音痴の記者が言葉尻だけを捉えて報道しているものだから,訳が分からなくなっている.
大半の総裁候補の経済政策論が,実現不可能だったり,論理的に破綻して実質上何も言っていないのに等しいのに,「真剣な政策論議」もへったくれもないだろう.国民の何割かは間違いなくそのことを認識しているはずなのに,それをちゃんと指摘する報道は皆無.上っ面だけの報道を行っているマスコミが一番罪が重い.
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