Thursday, December 01, 2011

大阪W選挙

府知事選はともかく,市長選は絶対に橋本が勝つと思っていたのだが,実際そうなった.というか,この選挙で平松市長が勝つなんて,平松氏本人ですら思っていなかったのではないだろうか? 民主党にしたところで,大阪府・大阪市の労組の手前,橋本に肩入れする訳にはいかなかっただけで,今回の選挙結果が必ずしも民主に不利に働くとばかりは限らない.

東国原氏が宮崎県知事になった時もそうだが,今回の選挙の本当の争点は「中央vs地方」とか「既成政党vs草の根」とかいった話ではなく,大阪都構想でも橋本氏の政治手法でもない.本質的な問題は,大阪という地域における地方自治体の行政のあり方そのものであり,地方の首長や地方公務員が選挙民が納得するような仕事をできているかに尽きる.そして大阪ではできていなかったからこそ,荒療治をすることを公言した橋本が勝っただけの話である.

(東京以外の)道府県知事と呼ばれる人達の多くが,地方分権を掲げることで自分の立場を正当化しようとするが,選挙民の多くが東京一極集中に不満を持つ一方で,地方自治体の行政サービスにも強い不満・不信感を持っているのは明らかである.別の言い方をすれば,知事たちは選挙民の不満を永田町・霞ヶ関に向けさせることで,地方自治体・地方公務員改革を回避し,自分の役所で働く人々と対峙して彼らの既得権益にメスを入れることを避けようとしている訳であるが,そんなことが分からないほど選挙民も阿呆ではない.個々の政治手法にいろいろ問題があったにせよ,阿久根市で竹原市が市長に選ばれたのも,田中康夫が長野県知事になったのも,根っこの部分では同じ理由である.

しかし,「ハシズム」だとか何とか言って騒いでいる一部のマスコミや評論家の先生達は,そんなことも分からないほど阿呆のようだ.

Friday, November 25, 2011

Obituary: Paul Motian

オリジナルのBill Evans Trioのメンバーとして有名でしたが,近年になっても,Joe LovanoやBill Frisellなんかと質の高い録音を残していました.個人的にはGeri Allenとのアルバムが印象に残っています.

http://www.nytimes.com/2011/11/23/arts/music/paul-motian-jazz-drummer-is-dead-at-80.html

Wednesday, October 26, 2011

ラグビーW杯決勝

結果的には、準決勝の2試合の方が充実した試合だったが,それなりに楽しませてもらったし,また今度,BSやケーブルでトップリーグの試合でも見るかという気にはなった.

でも現在の世界のトップの試合を見ちゃうと,正月に親戚が集まった時に見ることが多い大学ラグビーは,スポーツとしては明らかに迫力不足だよねえ.しかもラグビーの場合,大学ラグビーには興味があるが,世界のラグビーには興味がほとんど無いっていう層が結構いそうな気がする.そこら辺が,このスポーツがいま一つ日本では盛り上がらない理由なのかなあ?

Sunday, October 16, 2011

ラグビーW杯準決勝

まったくの関心外という訳ではなかったのだが,ずっと見ていなかったラグビーW杯の準決勝2試合を,土日と立て続けに見る.中学生くらいまでは,それなりに見ていた気がするのだが,新日鉄釜石のV7の頃だから,今は昔もいいところ.戦術的に洗練されて,なんかもう同じスポーツとは思えんよな.単純に面白かったのは NZ vs AUS だが,一貫してあか抜けない,こう着した試合運びだったフランス vs ウェールズ も別の意味で面白かった.一人少なくなって,あそこまで粘ったウェールズに勝たせてやりたかったが.

さすが世界のトップレベルの試合だけに,ええ,堪能させて頂きましたよ.しかし,この中に日本が割り込んむというのは,身体能力の差が大きすぎて,バスケットボール並みに不可能ではなかろうか.サッカーと野球が世界相手にも好調なだけに,ちょっと切なくなるねえ.

Tuesday, October 11, 2011

タジキスタン vs 日本

ベトナム戦が,思い切り塩っぱかっただけにどうなるかと思ったら,家に着いてテレビをつけた時点で2点差.後半の10分過ぎには,もうまともな試合という感じではなくなっていた.ここまで楽勝というのは詰まらないが,香川に復活の兆しが見えたので良しとするか.

BSの解説は岡田武史・福西なのだが,岡田がリラックスしまくって,しょうもないジョークを飛ばして,饒舌なことこの上なし.やっぱりW杯の時は,本当に切羽詰まってたんだろうなと思う.とは言え,好々爺になるのはまだ早いので,もういっぺんくらい,クラブの監督をやって欲しいと思うのだが.

ノーベル経済学賞をトーマス・サージェント教授とクリストファー・シムズ教授の2人に授与

日経の座談会でHausmanかPeter Phillipsと言っておいて,見事に外したので,多少言い訳.

極めて妥当な人選なのだが,いま敢えて,この二人を選んだ理由は次のように読み解くことができるだろう.まず2006年のフェルプス以来,しばらくマクロ経済学の受賞者が出ていなかったということ.第二に,ではマクロの研究者に与えるとして,このご時世,数多くいる候補者の中で政策に直結するような言動をしそうにもないのが,この二人だったということ.確かに実証分析に関する貢献が二人の受賞理由に挙げられてはいるが,どちらかというと方法論・テクニックの開発と洗練に貢献のあった人達だし,そもそも彼らの論文の内容の要約を聞いて,一般の人々がああそうなのかというふうに納得するような分かりやすい研究はしていない.なので「ユーロ圏の危機」についてとか,「アメリカの財政赤字の現状」について記者に意見を求められても,答えは返ってはくるだろうが,一般人が簡単に理解できる答えにはならならないだろう.ということは,政策に直結する言動はしないというのと同じことなのだ.

気が早いが,私の来年のbetは,今年と同じでHausman(+雨宮)かPhillips.

マクロで次にもらうのは恐らくRobert Barroで,その次がBob HallとJohn Taylor.

Wednesday, October 05, 2011

iphone 4s 発表

別にiphone自体にそこまで興味がある訳ではないんだが,しかしあの新CEOはプレゼンの際の服装からして,あそこまでJobsっぽくしなければいけないのだろうか? というか,Jobsが健康であったとしても,年齢的にアップルは,ポストSteve Jobsを考えなければいけない時期に差し掛かっていると思うのだが,いつまで彼のカリスマに頼り続けられるのであろうか?

Tuesday, October 04, 2011

R.E.M.解散

まあCDを全部持っているようなファンではないので,偉そうなことは言えないが,やはり一時代を築いたバンドの終焉という意味では感慨深いものがある.アメリカ留学時代,入国審査の係員の兄ちゃんが,"Stand"を鼻歌で歌っていたのを思い出す.The One I Loveとか,Losing My Religion,World Leader Pretend,特に歌詞が,まあ日本のロックバンドではまず有りえないような抽象度の高さで,それがちゃんとpop songsとして完結しているのが凄かった.

The Ghost Writer

主人公のゴースト・ライター役はユアン・マクレガーで,戦争犯罪人として告発される元英国首相がピアース・ブロスナン.割合好きな,英国人俳優が共演しているし,ポランスキーなので見に行ったのだが...

うーん.非常によくできた二時間ドラマというところでしょうか.真犯人(?)は意外と言えば意外だけど,すべてを,正体がよく分からない悪の組織の責任にして終わりっていうのは,脚本がいまいちとしか言いようがない.リアリティがありそうな思わせぶりをしているけど,オチまで見届けると,今どきの政治サスペンスとしては知恵がまったく足りてない感じ.チケット代の価値はあるけど,それ以上のものではないのではないかと.

Monday, September 12, 2011

September 11, 2001

私は1990年代の半分以上を米国で過ごした.滞在期間は,クリントン政権の時代とほぼオーバーラップしており,当時は,いろいろ上手くいかないことが多いように感じていたが,いま振り返れば,自分の人生も,米国という国も,非常に幸福な時代だったと思う.

そして9.11がやってきて,あの前後から,米国がというよりは世界全体が,以前より住みにくく,殺伐としたものになったと感じている.この感覚は,私が生きている間に好転することがあるのだろうか?

私の人生? 別に今も幸福だし,仕事もそれなりに充実している.だが,留学しようという研究者の卵や若手官僚にいつも言うことだが,自分の能力や才能の限界を明確に意識することなく,ひたすら上を目指して努力して行けばよい20代から30代前半にかけての年月というのは,人生の他の時期には得られない充実感がある.とは言え,タイムマシンで戻って,今のお前は物凄く幸せなんだと米国時代の自分に言ってみた所で,到底理解できないだろうが.

私も老いてきているし,この国も老いてきている.どうやって上手く老いて行くかは,若い時代に成功するかどうかよりも,ある意味でもっと困難な課題である.自分の老い方は自己責任だし,他人の力を借りるつもりもないが,日本という国はもう少し上手く老いることはできないのか,そのために私ができることはなんなのかといつも思う.

それとも私が老いたから,世界全体が殺伐としているように感じ,この社会が上手く回っていないと感じるようになったのだろうか? それなら良いのだが,残念ながらそうではないような気がする.

Saturday, September 10, 2011

野田首相、福島第一原発を視察

テレビを見ていて改めて思ったが,パフォーマンスとしての嫌らしさを気にせずに,頭を下げるのを見ていられる首相というのも久し振りである.歴代の首相で真っ先に思い浮かぶのは小渕氏だが,それ以降はせいぜい福田康夫氏くらいだろうか.民主党の前任者二人と麻生氏は,もちろん落第.

ま,性格が良ければ,政権も上手く行くってもんでもないんだけどね.

Thursday, September 01, 2011

アーセナル補強(8月30日・31日)

ベナユン(チェルシー,ローン)
アルテタ(エバートン)
朴主永(モナコ)
メルテザッカー(ブレーメン)
サントス(フェネルバチェ)

メルテザッカーは納得.

前の方のポジションの3人は,いずれも怪我がちな印象があるだけに,同じく怪我の多いロシツキーもあわせて,4人のうち2人が常時稼働していてくれれば良しというとこだろうか.個人的にはリバープルで余っていたJ.コールを取れば良いのではと思っていたが,コールは朴の行くはずだったリールへ.

朴は比較的若いとは言え,選手としての実績は他の3人に劣ることは否めないので,彼にとって本当に良い移籍だったかは疑問符がつく.三年先を見越して取った宮市と違い,競争はかなり厳しいと思う.サントスは,正直ようわからんというか,知らんです.

Monday, August 29, 2011

民主党新代表に野田氏選出

まあなんと言うか,野田氏にカリスマはないが,マクロ経済政策的には一番まともな人選になったということは,ほぼ間違いない。前原氏は,勘違いなナルシストぶりがメディアを通して面に出て伝わってしまっているし,海江田万里は小沢支持の是非よりも,原発問題でもう少し上手く立ち回って,とっとと辞任していればもっとチャンスがあったのにと思う。それでも民主党の閣僚の中では,明らかにマシな部類に入る人物なので,経産相留任は無理にしても,何か別の形で頑張ってもらえればとは思う。

でも財務大臣,誰にするんだろうねえ?

マンU8-2アーセナル

ベンゲルは何がしたかった/したいのか...

セスクとナスリが出て行くのは仕方なかったとして,それに代わる即戦力の中盤の選手をちゃんとまだ取れていないことについては,やはり失敗だろう。ウィルシャーとラムジーが成長するのを待つにしても,その2人と控えの差が幾らなんでも大き過ぎる。CBはさらに以前からの課題で,今のチームで本当にワールドクラスと言えるのはヴェルマーレンだけだ。マンUも,いわばチームの若返りの真っ最中なので,そのチームにこの負け方は反論の余地はあまりないだろう。この数試合,出場した新顔の若手は,片っ端から赤をもらって退場だし。

この試合に関しては,前半のPKをペルシーが決めていれば,ここまで酷い負け方にならなかったと思うのだが。

Monday, August 22, 2011

経済学書の翻訳

翻訳家の山岡洋一氏が亡くなられた.別に生前,故人と何のお付き合いがあった訳でもないが,訳業の質の高さには敬意を払っていたので非常に残念である.

経済学書の翻訳は非常に難しい.ただでさえ専門用語が多いのに加え,今の日本では良かれ悪しかれ,翻訳が経済学者の業績にカウントされることはないので,その質を問われることもない.その結果,日本語としてはまったく未消化の,横に原書を置いて読まないと意味が通じないような翻訳がまかり通っている(とは言え,昔の大家たちの訳した翻訳はさらに酷いことが多いので,業績云々の話ではないのだろうが).

経済学者のやる翻訳がそのレベルなので,(自称)経済評論家や中途半端な実務家のやった翻訳は,平均的にはさらに質が低く,よくこんなもの臆面もなく出版するよなといったレベルの本が,半端ではない数,出版されている.

長い間,「経済学を初めて勉強する人に推薦する本」の類を訊かれた時には,クルーグマンの『良い経済学 悪い経済学』を推薦してきた.その重要な理由の一つは,この本の日本語訳が非常にレベルが高いからである.クルーグマンの単行本は大半が邦訳されており,訳者のリストの中には私の指導教官や同僚も含まれているが,一般人が読むことを意識した翻訳として見た場合には,山岡氏の訳が頭一つ抜け出して質が高かったと言わざるを得ない.学部の2年生の時に宮崎義一の訳をゼミで読んで苦労したこともあり,同氏のケインズの『説得論集』の訳についても感心していただけに,まだ60代の前半で急逝されたのは残念なことだと思う.

Tuesday, August 16, 2011

アーセナル

ところで,セスクはしょうがないとしても,ナスリまで出すとなると,どうなっちゃうんだろうねえ.中盤はセスクがいなくなっても,いずれはウィルシャーとラムジーでまったくOKだと思ってたんだけど,2人が成熟するには,さすがにもう2・3年掛かるような気がするんだけどねえ.アルシャビンと,特にロシツキーが,もう少し計算の立つプレーヤーだったら良いんだが....まあ,8月31日までは何があるか分からないので,もう少し様子を見ましょう.

暑い暑い

と言っている間に,先週の世界の株式市場と為替レートはえらいことになってしまっていた.とは言ううものの,ここ2週間ほどの激動は,QE3を求める機関投資家達に振り回されただけの感が無くはない.いずれBernankeはQE3をやるだろうが,それで短期的に市場が盛り返しても,米国の実体経済は簡単には良くならないので,またいずれ株価は下がる.で,QE4で,また上がって下がって,QE5で上がって下がって...,というのが,あと最低3年(多分,5年)は続くんじゃなかろうか.その意味では,目新しいことは何もない.

目新しいと言えば,ここに来て,欧米の政治が「日本化」して,効率的な経済政策の運営を妨げているという論調が,海外メディアで目立っている.米国のティーパーティー運動や,ノルウェーの大量殺人・英国の暴動の報道を見ると,何をかいわんやという感じではある.特にノルウェーと英国の事件は,我が国の外国人労働力受け入れ問題を巡る議論に,長期的に大きな影を落とすだろう.とは言え,現在の中途半端な,なし崩し的な開国状態が一番マズイとは思うし,現実問題としては何らかの形で,受け入れ拡大の方向に行かざるを得ないと思うのだが.

Monday, August 01, 2011

反原発芸能人,嫌韓芸能人

別に吉永小百合はいいのだ.『夢千代日記』と,その後の原爆詩の朗読会のことを考えれば,彼女が反核の人であることは,別にいまさら驚くことではない.メイン・ストリームの映画・テレビへの出演と,ライフワークとしての反戦・反核のバランスをとりながらやってきたのが,80年代以降の彼女のキャリアなのであり,それに共感するかどうかは人それぞれとしても,生き方としてちゃんと一本筋は通っている.

ところが福島の原発事故以降,反原発をやって仕事を干されましただの,出演拒否されましただのと仰られる中途半端な芸能人の方々が,雨後のタケノコのようにぞろそろと.みっともないったらありやしない.まず本業をちゃんとやれ.それから公共のメディアで,単なる思いつきで意見を言うな.

嫌韓芸能人もそう.本業の上手くいっていない人の,言い訳・責任転嫁としか思えない発言ばかり目立つ.

私? 韓国料理は大好きだが,K-POPのアーティストは正直良いと思ったためしがない.ドラマは...チャングムは面白かったが,後はどれもつまんないというのが率直な感想.

何が「非常識」か?

別に,この著者に恨みはないが,なかなか凄い内容ですね.

部分的には「ふむふむ」という内容もあり,パッと見は単純明快そうな議論に思えるかもしれないが,実はあっちからこっちから良いとこどりをしようとして,致命的な矛盾をきたして,その結果,議論が飛躍しまくり,馬脚あらわしまくり.

Wednesday, July 20, 2011

なでしこJAPAN

何にせよめでたい。

その裏で,コパ・アメリカも凄いことになっている。アルゼンチンは,あの出来ではしょうがないとしても,ブラジルまで消えてしまった。決勝はウルグアイと,パラグアイvsベネズエラ(!?)の勝者の対決。個人的に,フォルラン+スアレスのウルグアイの2トップは大好きだし,体格的な面も含めて日本のFW陣が学ぶ面は多いのではないかと思う。

Thursday, July 07, 2011

ミレニアム1: ドラゴン・タトゥーの女

Daniel Craig主演で映画化されるらしいという事で,シリーズの第一作だけ読んでみましたが...。バルガス=リョサが愛読とか本の帯にかいてあるけど,どうなんですかこれ? 本当に面白いの?

まず女性主人公の造詣が,斬新で面白いことは認めます。でも,それに反して男性主人公の方は,面白くないというよりもまったくリアリティが無い。何か,かなり美化された著者本人のアバターというか自己投影という気がする。ストーリー・ラインも面白くはあるが独創性は感じられないし,本筋が終わった後の,男性主人公の失地回復のエピソードはかなり御都合主義。

結論としては,やはり女性主人公の魅力だけでもっているという感じ。同じスウェーデンでも,刑事マルティンベック・シリーズには遠く及ばないというのが個人的な感想。

Dominique Strauss-Kahn

恐らくかなりの人々が予想していた通り,被害者の証言にいろいろ問題が出てきた。しかしまったく何もなくて,清廉潔白でしたってことにはならないだろうし,一方では以前から噂された,昔のフランス人女性ジャーナリストへの暴行未遂問題が,いよいよ本格的に表に出てきた。彼が国際金融の表舞台に再び現れるとは考えにくいが,フランスの国内政治にとっては今後も重大な影響力を持つ問題であることは間違いない。

Monday, June 27, 2011

どうでもいい話いろいろ

人間ドックの胃カメラの麻酔が良く効いていて,まともに仕事がすすまないので:

*江口愛美は,しゃべらせたら途端に合成だと分かる。秋元康は何がしたかったんだ?

*「天地人」もロクなもんじゃなかったと思うが,「江」はそれをはるかに下回る酷い作品だと思う。大河ドラマ史上最低かもしれない。同じ脚本家の「篤姫」が良くできていたのは,一にも二にも宮尾登美子の原作のおかげだろう。

*たいして良く見ていたわけではないが,「仁」は確かに良くできたドラマだった。これもやはり原作のおかげか。

*ともさかりえ(がスネオヘアーと)・Daniel Craig(がRachel Wiseと)再婚だとか。Craigの方は,相手も大物美女なのでまあ納得するとして,スネオヘアーって誰?

Thursday, June 02, 2011

ドラえもん政局

『ドラえもん』の世界に,ドラえもんも,しずかちゃんもいないとしたら...:

O沢=ジャイアン:彼の周りに人が集まるのは腕力ゆえであって,人望ではない。
ハトぽっぽ=スネオ:お金を配らないとみんな遊んでくれない。

でもいじめられている某総理大臣よりは,某野党党首の方がのび太っぽいなあ。

いずれにせよ,日本にドラえもんはいないのだ。ああ...。

Tuesday, May 31, 2011

CL決勝

バルセロナとメッシを讃える声ばかりだが,そういう問題ではないのではないかと...。

ファーガソンが上手くチーム・コンディションを持って行って,プレミアのタイトルを取ったとはいえ,今シーズンのマンUは,2年前の決勝の時と比べても見劣りしていた。スコールズとファンデルサールという偉大な二人のプレーヤーがCL決勝を最後に引退し,ベルバトフも移籍がほぼ確実なことを考えると,今のマンUは大きな世代交代期にあり,そのことはファーガソン自身が良く知っていたに違いない。今のプレミア勢は,チェルシーも世代交代が始まっているし,アーセナルはアンリ退団以降は常に世代交代中みたいなものだ。インテルはモウリーニョ後の立て直し中で,レアルはモウリーニョ帝国の建築中。結局,バルサが強かったというよりも,今シーズンは他のヨーロッパの強豪チームのほとんどがtransition periodにあった感が強い。

逆にバルサは今年を最後の頂点として,シャビや,特にプジョルは選手としては下り坂に入って行く年齢であるし,ビジャももう決して若くはない。メッシとイニエスタはチームの核として残るにしても,中盤と守備の要の世代交代は3年後には避けられないだろう。

Sunday, May 15, 2011

From New York Times

愛人とか隠し子とかいうなら,まあ「ヨーロッパ的」で済むんだろうけど,これは凄いね。まさに肉食系。

今日は学会だったのだが,半分発表を聞きながら,一方でi padでNY TimesやFTのこの関係の記事ばかり読んでいた。こんな訳のわからんニュース,(とりあえずプラスのニュースでないのは明らかだが)週明けの市場はどう反応するのだろうか?

芸能記事

世間的には貧乏アイドルの自殺なのだろうが,個人的には彼女の結婚である。物凄いファンという訳ではないのだが,顔の造作については一番好きで,2番目が木村佳乃だといろんな所で公言してきて,妻にもその点は十分に認識されている。 彼女ももうそれなりの年齢のはずだし,一生独身なのかとも思っていたのでまあ目出度い。木村佳乃と同じく,結婚相手についてはいま二つくらいピンとこないが。

ちなみに地球規模で一番好きな顔はこの人

Friday, April 22, 2011

元キャンディーズの田中好子さん死去

いかりや長介や忌野清志郎の時もショックだったが,また別のところを突かれた痛み。確かにいい女優ではあったのだが,私の世代の多くにとっては,やはり田中好子はスーちゃんである。合掌。

Wednesday, April 13, 2011

為替レート

90円くらいまで円安になるのかと思ったら,84円に後戻り。3週間毎に状況が一変するのを繰り返しているんだから,もはや何も言う気は起らない。犬(経済)が尻尾(為替)を振るのであって,尻尾が犬を振るわけではないので,目先の動きを深読みして反射的にコメントしたとしても,ほとんど意味はない。80円を切るか,100円に近づくかしたら,また考えることにしよう。

Monday, April 11, 2011

自粛は良くないが...

Blackberryの待ち受け画面が「富嶽三十六景の大波」の絵だったので,さすがにどうかと思って変更した。

電力使用を控えるのはしょうがないとしても,ケインジアンの乗数効果に言及するまでもなく,一般論として過度の経済活動の自粛は経済全体の低迷を招くので良くない。まあ,週末の国立は普通に花見で盛り上がっていたが。

そう言えば,以前は気の利いたブラックユーモアとして受け取られていたが,福島の事故以降,こちらのオープニングもヨーロッパでは自粛らしい。

Sunday, April 03, 2011

SP革命編 (続き)

思い出したのは,去年やっていた韓国ドラマの「アイリス」。奥さんに付き合って半分くらい見る羽目になったが,あのドラマも,アイリスという超越的な闇組織をストーリー展開のための装置として用いることで,思わせぶりなサスペンスを作り上げていた。それから,まさにSPと同じく警察内の秘密組織が登場する,3,4年くらい前の篠原涼子の刑事ドラマ。アイリスも篠原涼子のドラマもSPも,裏を返せば,秘密結社の正体までちゃんとドラマの中で整合的に説明しきるだけの力が,製作者側になかったということ。いつも風呂敷を広げ過ぎて畳めなくなってしまう浦沢直樹も学習能力がないと思うが,元から畳む気がないのに思わせぶりな風呂敷を広げるのはあざといだけ。

SP革命編

野望編に続き映画館で見る。テレビ・シリーズをある程度見ていれば,まあ楽しめるが,チケット代以上の内容ではない。岡田准一・堤真一を始めとするキャストと,プロダクション全体は良いと思う。問題の一番目は,脚本・ストーリーが陳腐なのはしょうがないにしても,政治家やテロの黒幕の一部である若手官僚(?)の描写があまりに稚拙なこと。SPの任務の描写やテロ計画のハード面の内容がかなり具体的なだけに,ソフト面の描写があまりに紋切り型で,全体がアンバランス。第二の問題として,脚本と言うよりはプロデューサーの問題なのだろうが,続編制作に色気があるのは分かるが,超越的な第三者を登場させて強引にストーリーの収拾を図っているために,映画の中でちゃんと話に決着をつけられていない。次に繋げるにしても,いろんなストーリーの伏線を回収して,もっとちゃんと区切りを着けることは可能なはずで,それができていないのは単に原作者・製作者の勘違いと力不足。個人的には,テロ決着後のエンディングの10分ちょっとで,映画全体をスポイルしてしまっていると感じた。

Sunday, March 27, 2011

福島の原発事故をどう考えるか? その2

しかし,それにしても国内・国外問わずにメディアの報道が酷い。普段はたいして良い視聴者ではないが,こと今回の原発事故関連に関してはNHK以外はほとんど見る気にならない。一番始末に悪いのは一部のアンチ民主の新聞・週刊誌。虚実や,それこそ風評の類を交えて政府の対応の無能ぶりを書き立て,結果として情報咀嚼力の弱い一般の人々の不安と,より一層の風評を掻き立てているのは本当に酷い。別に民主党政権の肩を持つ気もないが,そんなのは後からやればいいことだろう。

知り合いのブログ等も暴走気味のが多い。

客観的に確実に言えるのはこれくらいだと思われるので,変な情報に振り回されるよりは,(決して素人には易しくない内容ですが)これでも読んで冷静になりましょう: 福島原発の放射能を理解する

Friday, March 18, 2011

ちょっちゅねぇ

やっとバラエティを流し始めたTVで,本人と香川照之を交えた具志堅用高の特集をやっていたので,子供の頃リアルタイムで彼の試合を見ていた人間としては,思わず見いってしまった。しかし現役の頃の試合は,やはり凄いな。シャープな切れ味この上なく,強ぇーとしか言いようがない。ボクシングの専門家には分かり切った話をと言われるかもしれないが,最近の亀何とかとは桁が2つ3つ違う感じだ。

Wednesday, March 16, 2011

福島の原発事故をどう考えるか?

政策決定という視点から,この問題をどう捉えるかは難しく,すべては後づけの理屈でしかない。

当初,プロフェッショナルの東電の仕事に,いらない口を出して混乱させている素人の菅総理という図式の,いささか政治的なポジション・トーク気味の報道があったが,事後的にみるとそれは明白な間違いであったと言わざるを得ない。

東電は自分達だけで事態の収拾を図りたい/図れるという考えであり,それが「素人には言ってもわからないんだし」という態度がアリアリの,不親切で不十分な情報発信になってしまった。しかし,自衛隊のヘリコプターが出動という話になってしまった今となっては,東電のみで対応できる範囲を超えた問題であったことは明らかであり,もっと早い時期に政府が積極的に直接介入すべきであった。これは計画停電に関する混乱についても同じことであり,誰がどの程度節電すべきか,つまりどの企業・産業が国民の社会生活一般にとって最も優先度が高く,したがってその操業水準をどの程度維持すべきか・落すべきかという問題について調整するのは,所詮一企業の手に負える問題ではない。まあこちらの方は比較的早く事態を収拾できたが。

どちらの問題も,東電はできるだけ自分達だけで始末をつけたいと思っており,また政府も東電も,東電の専門家能力について過信していた。その結果,政府にはどの時点で事態に介入すべきかについての,十分な情報・知識がなかった。じゃあどうすれば良かったのかといわれると名案があるわけではないのだが,(当分先の話だろうが)すべてが一段落した後で,改めて考え直さなければならない,極めて重要な問題である。

東日本大震災

現時点で自分にできることは何もないんだから,とりあえずは仕事に専念すべきなのだろうが,ネットにつながっていると,ついつい新しいニュースに気を取られてしまう.特に福島の原発関係.

Sunday, February 27, 2011

六本木

週末,奥さんと青山から散歩を始めて,麻布十番で昼ご飯を食べ,最後は六本木OOOを何年か振りに散策して終わる.しかし,以前からそうは思っていたのだが,けやき坂の有名ブランドの路面店はいいにしても,肝心の本体に入っているショップの魅力のないこと,客入りの悪いこと.やはり20年後はまんだらけに乗っ取られて,第2の中のブロードウェイの道を歩むしかないのではないか。この手の都市型のオシャレ系ファッション・モールというのは,思った以上に旬が過ぎるのが早いし,もうビジネス・モデルとしては過去の遺物なのでは?

Tuesday, February 15, 2011

ワタミ前会長の渡辺美樹氏、都知事選に無所属で立候補

個人的に,現時点では彼をサポートする気も,貶す気もないが,なぜここまでネット上の反応がネガティブなのだろうか?

ニューヨークのブルームバーグ市長は,言わずと知れた金融情報産業の雄,ブルームバーグ社の創立者にして,今も大株主(というか実質上のオーナー)である.ちなみにあまりに金持ちなので,市長としての給料は年1ドル.この手の一代で財を築いた事業家が,公的な名誉を求めて知事や市長に転じるのは彼の国ではよくある話で,サンフランシスコ市長もワインビジネスか何かの成功者だったはず.

世襲の悪弊がこれだけ問題視されている日本において,今後,普通の人間が政治家になる有効な道筋だと思うんだけどね.

Friday, February 11, 2011

大相撲八百長問題

どうなのよ?

子供のころから相撲をある程度見てきた人なら,八百長が全く無かったと思っている人なんて,まずいないだろうに.大相撲は,柔道がそうであるというような意味では完全なスポーツではないが,かといって馬場・猪木の頃のプロレスのような身も蓋もないエンターテインメントでもない.微妙なところでバランスを取っていたはずのものが,携帯電話の時代になって,株を売り買いするように,星を売り買いするようになり,タガが外れてしまったのだろうか? 過去のすべてをホジクリ出してすべての八百長を罰して行ったらキリがないし,かといって何もなかったことにはできないし,本当に線引きが難しい.

もっとも重要なのは,これを契機に過去の悪弊と決別して,新しい時代にふさわしい新ルールのもとで再スタートすることのはずなのだが...

Sunday, January 30, 2011

ザック・ジャパン アジア杯制覇

日本は韓国・オーストラリアと比べても良いサッカーをしていたと思う.だが,正直オーストラリアに勝てるとは思っていなかった.うれしい誤算というべきか.ザック校長と元気な若者達とという感じが,溌剌7割+ほのぼの3割で心地良い.

確かに前半はロングボールを放り込まれ,結構ヤバかった.その後,そうなるかなあという気はしていたが,年齢が高い分,オーストラリアは後半の途中からガクッと疲れが出た感じだった.とは言え,キューウェルは腐っても鯛で十分切れていたし,あれでケーヒルが本調子だったら,負けていたかもしれない.

頑張った川島には申し訳ないが,シュウォーツァーは本当に良いキーパーだった.その昔のベンゲルに指摘以来変わっていないが,FWとGKについては世界と日本の差は,まだまだ大きい.

Thursday, January 27, 2011

香川は豪州戦絶望、右第5中足骨骨折

喜んでいたらこれだ.さすがに少し凹むし,駒野の件もあるだけに,若干韓国ふざけんなよという気になる.

ザックJapan vs 韓国

正直,負ける可能性の方が高いと思っていたので,嬉しい誤算.

監督がザックになったことは,結果として日本にとっては非常に良かったと感じている。目前の試合を勝ちに行く現実主義者の(にならざるを得なかった)岡田監督とも,いかにも御利益がありそうなんだが,最終目標がいまひとつこちらには明確に伝わってこなかったオシムとも異なり,何を目指すかは比較的はっきりしている.無論,いまの日本代表はザックの設定した理想形には届いていないのだが,まったく手の届かないところにある訳でもない.その目標設定の距離感が好ましいと考える.

ポジション別では,やはり中盤はかなり高いレベルにまで到達している.問題は遠藤・長谷部の守備的MF陣の効果的なバックアップが(阿部?)見あたらないこと.あとは自分の不得意な形や役割に直面した時の,香川の適応範囲の狭さ.

DFについては,今野と吉田がある程度使える目処は立ったので,岩政をバックアップに使いながら,その二人に加えて栗原・槙野にもチャンスを与えつつ,全体としてシステムの成熟を図ることになる.中澤・闘莉王の復帰があって構わないと思うが,当面は若手にチャンスを与えて様子を見る時期だろう.サイドバックは,長友・内田に駒野が復帰して加わればとりあえずOKだろう.

問題はやはりFWというかセンターFW.点を取るFWとしては前田で良いのかも知れないが,現在の代表のシステムにおけるポストプレーについては大いに不満が残る.日韓戦の後に見たのが先週末のプレミア・リーグのハイライトだったので,ベルバトフやファン・ぺるしーと比べるのは意味がないとは思いつつ,ついつい無いものねだりしてしまう.

しかし,今シーズンのべるばは凄いな.ルーニーいらないじゃん.

Saturday, January 22, 2011

ザック・ジャパン vs カタール

しかし日本代表も,しつこくなったもんだ.カタールにしてみりゃKYもいいとこだが.

香川の1点目は,半分以上岡崎の点だが,3点目は逆に半分以上香川の点なので,計2点の大活躍.このまま開眼して突っ走ってくれることを強く望む.

センターバックの二人は悪くないが,吉田の二枚目のカードのもらい方はあまり頂けないし,今野はやはり若干高さに欠ける.槙野や栗原,さらには中澤・闘莉王のどちらかを戻すオプションも含めて,しばらくレギュラー探しは続くか.

Saturday, January 15, 2011

ザック・ジャパン in Asia Cup

シリア戦はPKは両チームともなしで,1-0で日本勝利が妥当だったのでは。一点目のコンビネーションは確かにすばらしかったし。

香川は確かに所属チームでは素晴らしいが,どんな状況でも一定以上のパフォーマンスを示す中田英-本田のタイプなのか,良いときは素晴らしいが周りと合わないとグダグダになる中村俊タイプなのかというと,後者のような気がしてきた.両サイドは,やはり内田の守備の軽さは気になるが,ゲームメークのセンスも考え合わせると,いまのところ長友=内田がファースト・チョイスなのは納得。

FWは前田に一皮むけて欲しいが,もう結構年だし難しいかなあ。岡崎も良いんだけど,どんどんカイト(リバプール)化しているし,まあそれが彼の持ち味なのも確か。
やはりある程度安心してポストプレーを任せられるFWが居てこそ,香川も本田も生きてくると思うんだが。そういう意味では味方に点を取らせるFWとしての柳沢は,やはりあれはあれで逸材だったと思う。

Music CDs in 2010

2010年のベスト5
- Kanye West, My Beautiful Dark Twisted Fantasy, Clean
- Murray Perahia,Brahms: Handel Variations, Op. 24 / Rhapsodies, Op. 79 / Piano Pieces, Opp. 118 & 119, Sony Clasiccs
- Pepe Habichuela + Dave Holland, Hands, Decca
- Highway Rider, Brad Mehldau, Nonesuch
- Geri Allen, Flying Toward the Sound, Motema Music

次点
- スピッツ,とげまる,A-hi Records
- Kenny Werner, No Beginning No End, Halfnote Records

こうして見るとやはり蟹江だけ浮いてるな。だが蟹江,特に"Power"が,2010年のi-podの一番のheavy rotation であったことは間違いない.